【雑記】トリニティスタディと高配当株

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4%ルール

投資について勉強したことがあるヒトであれば「トリニティスタディ」も「4%ルール」も少なからず聞いたことがあると思いますし、このページに辿りついた方であればむしろ耳タコな話だと思いますので大まかにしか書きませんが、米国トリニティ大学の経済学者達が行った研究論文で

「1925年から1995年の間で、株式(S&P500)50%:債権50%のポートフォリオで取り崩し率を年4%にすると30年後に資産が残っている確率は96%だった」

ことからリタイア後の人生(30年間と設定)をお金の心配をせずに過ごすためには退職時の資産の3~4%を定額で取り崩していくのが良いのではないか、という取り崩し割合を示した理論です

これ(定額ルール)に対して、退職後、毎年資産残高の4%を取り崩す(定率4%)ルールというものもあり
「定率取り崩しの方が30年後に資産が底をつく確率を減らせる」利点がある一方で
「その年にいくら取り崩し出来るのか予測できず扱いづらい」とも言われています

定額4%ルールか定率4%ルールかどちらについて議論をしているかでこれからの話は変わってしまうのですが、分かりやすい定額4%ルールについて議論をしている前提で話を進めたいと思います

定額取り崩し率3%

某学長の動画で「取り崩し率を4%から3%に下げた場合、成功率(30年後に資産が残っている確率)は100%になる」という話をされていて、うーーん。。と思ったのですが

そもそも、資産を株式や債権などのリスク資産ではなく現預金などの低リスク資産で持っていて毎年3%ずつ定額で取り崩した場合、資産がゼロになるのは33.3年後です
トリニティスタディでは30年後に資産が残っている確率を語っているので、リスク資産に賭けた上で取り崩し率3%ならば成功率100%だと言われても無意味だと感じます

トリニティスタディを単に「30年後に資金が底をつかないようにするには取り崩し率は何%にすれば良いか?」という観点で見てしまうと

資産は全額現預金にして毎年3.3%以下の金額を取り崩したら良い

という最もつまらない絶体解がある問題を株式や債権という不確定要素を入れた所為で解答の難易度を上げただけの思考ゲームに過ぎなくなってしまいます

お金は使ってなんぼ

結局、トリニティスタディの価値は

退職時の資産総額÷退職後の余命年数=毎年の可処分資産 といっても
退職後の余命年数なんて予測できないんだから資産を取り崩して使うのは怖いなぁ

という不安感からお金を握りしめたまま棺桶に入ろうとする老人に対して、
そんなに心配しなくても大丈夫。毎年この位お金を使っても死ぬまでに手持ちの資産を使い切ることはない。食べたいものを食べ、着た衣服を着て、住みたいところに住み、やりたいことをやるべき。」
という目安を示すことに尽きるのかなと思います

高配当株は最適解

投資を行う上での最適解「インデックス投資」+「4%ルール」の組み合わせに対して、投資の効率は落ちるものの「高配当株投資」+「配当金生活」という選択肢があり、目下ブログ著者にとっては後者が真の最適解なのではないかと思っています

「売りは買いよりも難しい」という格言もある通り、生まれつき銀のスプーンを咥えていたヒトでもない限り資産を買う機会の方が資産を売る機会より多く、また買う方を先に経験する人がほとんどだと思われます

動物は本能的に一度自分が手にしたものを手放すというのは難しく、慣れないと非常にストレスを伴います
買い側で慎重に吟味して資産を買い、売りを考えないスタンス

  • 原則として卵(配当金)を産むニワトリ(元本)そのものではなく、卵だけを食べながら生活する
  • 卵だけでは飢えてしまう窮地であれば餓死するわけにもいかないのでニワトリを捌いて食べる
  • ニワトリが産む卵が食べきれない数であれば、街で売って蓄えにするか新たなニワトリを買う

という高配当株をベースとして配当金を使いながらより高レベルのFIREを目指すのが総合的に見て最も楽で幸福度が高い投資方法だと思います

でも、売れるか?の問題はゼロではない

とはいえ、元本が潤沢にあって配当だけで質の高い生活が出来るFAT FIREに到達できるヒトはそう多くはなく、いざという時には元本部分に手を付けなければ生活できないこともあるでしょう

卵だけでは飢えてしまう。ニワトリを食べるにしても

  • 最近あまり元気が無く痩せてしまった卵をあまり産まないニワトリAか?
  • 丸々と太って大きくなったものの体格のわりには小さい卵しか産まないニワトリBか?
  • まだまだ成長しそうな気もするが脂ののったニワトリCか?

個別高配当株に投資をしていた場合、こういう悩みも生じるかも知れません
売りの迷いを軽減も考えた上で、配当生活も楽しめて、売買の機動性の高さも加味すると、高配当ETFを積立購入するのが一番理想に近いのですが、日本株のETFで良いものが見つからないのですよね。。
色々と投資方針の参考にさせていただいている「こびと株」さんとかがファンドマネージャーになって日本株版高配当ETFを組成してくれないかな、などと思ったりもします

株ではないものの、分散投資と長期投資、配当を期待して少しREITに投資をしてみているのですが、長期投資するには少し値動きが大きくてざわざわするので本格的に投資先の柱にするには不安が残るのです

投資フェーズ

資産の取り崩し方を考える時期はまだまだずっと先だと思っていたのですが、もしFIREを達成したとすると、それは一般的なサラリーマンより早く投資フェーズが終わって、資産を使っていくフェーズに移行するということなのかも・・・と気が付いたら、もしかしたら投資フェーズが10年、20年続く前提でのんびり投資している場合ではないのかも知れないと思い直すと同時に、未だに投資スタンスが定まらずふらふらしていることに焦りも出てきました。

冷静さを失えば金も失う

焦っておかしな判断をしないよう、日々研鑽したいと思います。

ではまた。

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この記事を書いた人

猫派。おひとりさま。旅行好き。2005年頃から優待株投資に目覚め毎月+1銘柄を目標に優待株だけを買い続ける。最近、優待で生活するヒトが自分の理想とかけ離れていることに気が付き投資方針を変更中。目指すはFIRE。

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