楽天経済圏に陰り?
今週、楽天ゴールドカードのSPU(スーパーポイントアッププログラム)のポイント付与が2021年4月より4倍⇒2倍に変更されるという制度改悪の発表があり、話題となりました。
ほぼ、誰でも申し込み・発行が出来て(あまり楽天ゴールドカードの発行審査で通らなかったという話は聞かない)他のカード会社のポイント・キャッシュバックでは真似ができない程オトクな還元率だっただけに利用者も多く炎上している状況です。
ブログ著者はクレジットカードの年会費が(もっと言うとクレジットカードそのものが)嫌いで、一時期マイルに釣られてJALカードを持って年会費を払っていたことがあるのですが全くメリットが感じられず解約したことがあり、現在も年会費の必要なカードは持っていません。
数年前楽天経済圏に移行した時も、ゴールドカードにするか一瞬考えたものの結局年会費がイヤで通常カードしか持っていません。
では何故、楽天はゴールドカードの特典改悪に踏み切ったのか?を考えてみましょう。
- ①楽天経済圏への顧客囲い込みが完了した
楽天経済圏でポイントの恩恵を受けようと思うと、楽天カードは必須アイテム。4倍(4%)のポイント還元という大盤振る舞い、いわば撒き餌を使って顧客を集めてきたのですが、その甲斐があって囲い込みがある程度出来たので(逃げなければ)釣った魚に餌は要らないと考えているのかなと推測。
クレジットカード決済の店舗側の手数料率は一定ではありませんが、概ね3~7%程度と言われています。ここからカード利用者に4%のキャッシュバックをしようとすると、手数料収入だけでは全然うまみがない訳で、リボ払いとか、楽天のサービスを利用してもらうことで利益が出る仕組みになっています。
現状まで囲い込みが進むと、ゴールドカード⇒通常カードに変更するヒトは居ても、楽天カードそのものを解約してしまおうというヒトはそれほど多くないでしょう。
ゴールドカードの撒き餌としての役割は終わったのかも知れません。
- ②楽天モバイルがヤバすぎて特典を維持する余裕がない
第4の携帯キャリアとしての地位を確立すべく1年間無料という超大盤振る舞いをしてユーザを集めてきた楽天モバイルですが、日本政府・官僚が自分たちの増税から批判の目をそらす人身御供に携帯キャリアを据えた所為で、収益の柱となる前に完全に梯子を外された状態。
大手携帯キャリアは新たな収益の柱を作ることを目指してフィンテック分野に進出しているところで、楽天は逆の流れ(フィンテック分野を固めて通信業界へ進出)を進めてきたのですが、大きく前提が覆ってしまい特典を維持するどころの話ではなくなってきているのかも知れません。
現在の状況を考えると、楽天がいつ楽天モバイル事業から撤退してもおかしくない気がします。それより先にMVNO(仮想移動体通信事業者)のほとんどが事業を続けられなくなって、結果としてますます通信業界の寡占化が進むだろうと思います。
頭の悪い官僚が民に不必要な介入をして事業を潰す過程を見ていると、日本は出来の悪い共産主義国家を目指しているのかと疑いたくなります。
ブログ著者はどちらかというと②の要因が強いと思っているので、楽天には同情的。「もう楽天のサービスなんて使わない!」と極端なヒトも出てくるとは思いますが、メリットがある間は使い続けるのが賢明かと考えます。
ではまた。
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