権利落ち日に全面高
12月権利落ち日の今日(12月29日)の株式市場は値上がり3,198銘柄、値下がり705銘柄、日経平均は714円12銭上昇し、27,568円15銭と30年4ヶ月ぶりの高値引けとなりました。
ブログ著者が所有している日本株も12月権利確定のJT、すかいらーくなどが権利落ちで下落したものの、ほぼ全面高。
権利落ち日は株価が下落する傾向にあって、本日下落した株は12月権利確定銘柄が多いことは確かなのですが、今日全体的に株価が上昇したのは何故なのか?
昨日までの損出し銘柄の買い戻し注文が入ったのでは?
と想像してみました。
益出し・損出しシーズン
12月の中旬以降は、今年一年の有価証券の売買損益を見ながら益出し・損出しして、税金の額を調整することがあります。
今年はコロナショックがあったものの日銀が大量に日本株を購入した関係で株価は持ち直し、累計で売却益が出ていた方も多く、12月に損出しされた方も多いかと思います。
「損出し」の詳しい内容は検索していただけると解説しているサイトが沢山あるのでそちらにお任せするとして、その年の最終権利確定日(2020年は12月28日)までに損失が出ている株を売却して損失を確定させ、通年での売却益を減らして税金の還付を受ける、というもの。
もう株価の回復が望めない要らない株を売却してしまうとそれまでですが(その場合は「損切り」)、売却益を減らしたいだけでその後も保有し続けるつもりの株であれば、損出し後に買い戻しを行います。
しかし、同じ日に同じ銘柄の売りと買いを入れると、実際の約定タイミングに関係なく「買い注文が先に、売り注文が後に成立したことになります。」
例えば取得価格2,000円の株1株を1,000円で売却、同じ日に1,000円で1株買い戻しした場合、先に1,000円で取得 ⇒(2,000+1,000円)÷2株=1,500円が取得単価 ⇒ うち1株を1,500円で売却したことになるので500円の損出し、新しい株の取得価格は1,500円となります。
現物で売り・信用で買いを入れ、後日信用買いした株を引き取る方法であれば、売りと買いが別単価で計算されるので、上記の例の場合、1,000円の損出し、新しい株の取得単価は1,000円となるのですが、同じ日に同じ銘柄の売りと買いを同時に行うことは仮装取引と見做され、違法となる可能性があります。
では、権利確定日までに損出しをし、翌日以降に株を買い戻せば良いのですが、本日のように株価が上昇してしまうと、昨日損出しのために売却した株価では買い戻せない場合もあり、悩ましいところです。
備忘メモ
年1回、12月の限られた時期にしか益出し・損出しを考えないので来年も使う機会があるか分かりませんが、今年の状況を踏まえて備忘メモ。
- 12月の権利落ち日はその年株価が下落した株は買い戻しが入り、権利確定日に損切りした価格で買い戻せないことが多い?
- 100株程度であれば同日に売り買い両方注文しても仮装取引と見做されることはほとんどない?(自己責任でお願いします。)
- 12月中旬以降の週明け月曜日は土日に損出し銘柄を検討して売り注文が出されて株価下がりがち?火曜日以降週末にかけては買い戻しの注文で株価上がりがち?
- 損出しした株が値を戻して焦って高値で買い戻し、その後また下落して損出ししたのにまた含み損生活?
- 年始の薄商いの時期にボラティリティが大きくなるので、焦って買い戻さなくても拾えるチャンスはあるかも?
テクニカルな分析でも何でもないので、投資は自己責任で。
せっかく年末の大掃除気分で損出ししたのに、悶々としながら正月を迎えなくて良いように、来年の自分に対して占いレベルの助言。
ではまた。
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